相談の概要
本件は、就労継続支援A型の監査対応です。本件では監査が入った後、2回目の調査が入る直前に相談がありました。
想定される違反事由としては、一時的に人員基準を欠いていた時期があったことや一部報酬要件を欠く請求があったことでした。また、1回目の調査の行政の温度感からすると、重い処分が想定されている状況でした。
解決結果
最終的には、一定の報酬の返還はしたものの、行政処分は受けませんでした。
問題解決のためにサポートした内容
本件では、受任してすぐに行政による調査があったので、その調査に立ち会いをしました。その調査では、1回目の調査に引き続き、網羅的な書類の確認と代表者に対するヒアリングがありました。
代表者に対するヒアリングでは、行政担当者として、不正請求、虚偽報告を理由に行政処分をしようとしており、その最終確認をしようとしていることが透けて見えました。
確かに、報酬要件を欠いた請求はあったのですが、代表者としては、不正に報酬を請求する意図はなく、報酬基準の理解不足から誤って請求をしていたにすぎない状況でした。虚偽報告についても、処分理由に該当しないことが明らかでした。
また、代表者としても、行政からのヒアリングという非日常的な事態に困惑し、冷静に、かつ、正確に自身の認識を話すことができておらず、話した内容が十分に行政担当者に伝わっていない状況でした。
そこで、弁護士から、行政担当者に対して、「代表者の意図が十分に伝わっていないので、改めて説明する」と前置きしながら、代表者に確認しつつ、説明を続けました。加えて、「今説明した内容を踏まえると、不正請求の意図はなく、虚偽報告でもない以上、行政処分はできないはずだ」、と指摘しました。
行政担当者からは、「持ち帰って検討する」と回答がありました。後日、行政担当者から、「行政処分はしない」という連絡がありました。
担当弁護士からのコメント
弁護士米澤 晃本件は、代表者のヒアリングに弁護士が同席し、適切な説明・主張をした結果、行政処分を免れたという事案でした。少なくとも対応した弁護士の感覚としては、弁護士が関与しなければ、行政処分、それも重い行政処分が出された可能性が非常に高いと感じる事案でした。
改めて、監査に弁護士が関与する必要性の高さを実感しました。
事業者からすれば、行政から監査を受けるということ自体のプレッシャーが極めて強く、平常心で監査対応をすることが極めて困難です。事業者は、質問の意図と異なる回答をしてしまう、答えるべきことを答えられない、話して良い事と悪い事の判断がつかない、そもそも何を聞かれているかわからない、などという極度の混乱の中で監査対応を強いられることになります。
ときに、行政は、このような事業者の状況を、「怪しい」、「何か隠しているのではないか」と勘ぐることもあります。結果として、行政の追及が厳しくなったり、処分が厳しくなることもあります。
こういった事態を回避し、事業所として、適切な主張・反論をしていくためには、介護、障がい福祉分野に詳しい弁護士の関与が不可欠です。
監査対応に悩まれている事業者は、ぜひ弁護士法人かなめにご相談ください。



















